自主性の追求
音楽的にも経済的にも自立
ドイツ・カンマーフィルの創設以来、全楽団員が一致して掲げているのが自主性の精神。プログラムの企画においても、また音楽的解釈においても、自己決定せんとの意志を貫き、音楽面に関する主な意思決定は、楽団員全員によって民主的に行われている。そればかりでなく、 楽団員自ら事業の経済的成功に対しても連帯責任を負っており、オーケストラ界でも稀にみる存在となっている。
そしてもう一点、41名の演奏家同志を結び付けているのは、楽譜の微妙な細部にまでこだわりを持って向き合い、常に新たな音楽的発見をし続けようという共通の目標。これも楽団のレベルの高さがあってこそ可能となっている。度々称賛の的となっている精度の高さ、そしてエネルギッシュで、細部にまでこだわったプレーは、メンバー一人ひとりが持つ優れた独奏力と室内楽的ノウハウに根ざしている。